こんにちは。ドラマーの大井一彌(33)です。
ぐりとぐらばりにお料理すること食べること大好き僕ですが、まだ好きになれない食べ物が2つあります。
ひとつは、椎茸。
もうひとつは、パクチーです。
嘘みたいな本当の話なんですが、
小さい頃はキノコ大好きだったそうです。
好きが高じて図鑑を読み漁るほどに。それがまずかったそうで、毒キノコ図鑑にも手を出した僕は、その危険性有毒性に恐れ慄き、そのままキノコを恐るようになり、味覚もその忌避感についていってしまったようです。
だから僕のキノコ嫌いはとても曖昧で、
椎茸の出汁が染みた和食なんかは大好きだし、中華ちまきに入ってるデカい椎茸も、椎茸の果肉だけ外せばそれ以外は美味しく感じます。
20代までそんな感じだったんだけど、
エノキは別に大して嫌な味がしないことに気がついたり、
鵠沼パスタダイナースプーンでバイトしてたときに、キノコのサラダというメニューがめちゃくちゃ美味しくて、それからシメジと舞茸は食べられるようになったりして。
30超えた最近になってようやく、椎茸の焼いたやつを食べても吐き出しそうにならなくなりました。
だけどいきなり大好きな食べ物になったわけではなくて、
これまで何十年も忌み嫌ってきたものを口にしている という事実が精神的に作用して、
心の底ではおっかなびっくり食べてるから、まだ美味しいと感じ切れてるわけではないのです。
美味しいと知っているものを食べる時って、それを食んだときの感動を先回りして予想していて、パクっとやってから、嗚呼本当に美味いや。と感じる
ってルートを辿る気がしていて。
だからキノコに関しては、
これずっと食えなかったものだよな… という逡巡を殺してから口に運んで、
あ、そんな嫌な感じはしないぞ。
と納得する。
みたいな事になっています。
成功体験を積み重ねる事で、”美味い”の先回りが出来るようになるんでしょうね。
精神と五感の結び付きというのは実に面白く出来ています。
僕がまだ好きじゃない食べ物ふたつめのパクチーは、キノコと違って、なんか変な由来があるわけではないのだけど、
それだけに、嫌いな理由を挙げられないくらい不味い。
つまり理不尽に不味い。食い物だと思えないのです。
溶けたプラスチック、ダイオキシンの味ってこんな感じだろうな。 って感じてます。
これはどうにも上手くいかない。
タイ料理大大大好きな僕ですが、絶対にパクチーは抜きです。
香草の類はおしなべて大好きなのですが、まじでパクチーだけ苦手なんです。
不思議。
僕の連れ合いもパクチー嫌いは一緒なんですが、
美味しいタイ料理食べたらいけた みたいなこと言ってたような。。
成功体験、したいもんです。
石川県にいるんだけど、
オフの日に一人で行ったレストランが本当に美味しかったです。
金澤テロワール という、ご夫婦で切り盛りしている小ぶりなビストロで、石川で採れた食材を使ったコースを楽しめました。
こっそり写真なんか撮っちゃったんだけど、
前菜の鮎のコンフィは、背骨から頭までほどけるようにふわっとしていて、腸詰もエビと椎茸のアヒージョも絶品。
かぼちゃの冷製スープは、これとパンだけで一食として良いくらいの満足感、
真鯛のポワレの完璧な焼き加減とソースの相性が素晴らしく、炭火焼きの能登豚も凄い旨みでした。
極め付けはハマグリのパスタで、ふんだんに入ったハマグリに白菜を合わせたオイルベースのリングイネで、すんごい美味しかった。
デザートのピスタチオのアイスと、ほとんど生チョコレートみたいなガトーショコラに、
香りのいい紅茶、たぶんダージリン。
最高の晩ごはんでした。